庭のマンガより
先日 ランチで入った喫茶店にあったマンガ。
数ヶ月前、たまたま見つけた時読んでから2回目。
そのあと、本屋へ行って買おうと思ったけど売ってなかった。
「地上はポケットの中の小さな庭」by田中相さん
5話くらいの短い話でまとめられたものですが、全て庭を舞台にした物語。
これって少女マンガの部類なのでしょうか?
まあ、男でも普通に読めるものです。
マンガですが、庭というものの奥行きを非常に感じるものでした。
その3話のラストの締めの言葉がすごく心に響きました。
“この一瞬は続きもせず終わりもせず永遠の中に切り取られている”
子供を見ていると、日々成長してゆきます。あまりにも早いスピードで。
今が一番かわいいね がずっと続くわけです。
大人は、今この瞬間をもっと味わいたい・・・なんて思うわけですが、子供はそんなのお構いなし。
どんどん先へ行ってしまいます。
毎晩が、今日の君にさようなら。このさようならは結構寂しい。だって、今日の君とは2度と会えないのだから。
・・すみません。めちゃキザな告白を誰かにしているんではないです・・・子供です・・。
もうちょい聞いてください。
でも、朝になれば、また会えるのです。姿を変えて(微妙な成長の変化ですが・・・)。
毎朝がおはようはじめましてという出会いなのです。
例えで子供の話を出しましたが、庭の花もそうだし、景色も人も かもしれませんね。
たまに感じるこのどうしようもない刹那さに打ち勝つために、やっぱ自分も日々生まれ変わらないと、なんて思いましたが。大人なは欲張りで今のいい思いを持続させようとしたがりますね。
先のマンガの話にでてくる主人公のおじいさんは、愛する娘との、やがていつかやってくる終わりの悲しみを避けるため、娘に対し無愛想な人生をおくっている人なんだけど、まあ このおじいさんがどうのという話はやめておいて、そういう心境も分からなくもない。
時間は刻々と過ぎてゆきます。
今 と ここに書いた瞬間 もう過去を切り取っている。
はっきり言って、積み重なる一枚一枚の時間をいちいち切り取っていたら、大変ですよ精神的に。
別に、おやすみーてさらっと寝ればそれはそれなんだけど・・。
でも、そういう切り取り作業を大切にしたい。
もっと深く言えば、時間とは水のように、1枚1枚切り取れるものでもないだろうから、
一つの物体として大事にしたいものです。
その辺のニュアンスを描いたこのマンガ。
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