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May Gardens Blog
               
庭ごころ
"気持ち次第で風景は違って見える"
最近は、お庭作りの事例など紹介しています。

西隣の4000坪の森が伐採された

written by Naoyuki Sakuyama

うちの西側の森が突然伐採されました・・。4000坪。

うーん・・。
2年ほど前に土地の所有が、地元の砂利採掘業者になった時点で心配でしたが、ついに、なんの前触れもなく、住民に一切の連絡もなく、2週間ほどかけ伐採。
それも、境界通りに草刈りのように1本も残らずです。

住民といっても、この森に隣接するのは、4件のみなんですが。

山間部に実際に住むといろいろ見えないものが見えてきます。
粗大ごみなど捨てられていたり、地代が安いからソーラーパネルが乱立したり、
都市部のしわ寄せがこうしたエリアに現れてくるという側面がある気がします。
この土地も砂利の採掘がされるという情報が耳に入っています。
砂利の採掘とは、建設工事用のコンクリートの骨材のための砂利や真砂土などを採取することです。
現状から10m以上掘られ、その後、他から引き取った残土を利用し埋め戻しするのです。水がはけなくなりほぼ死に地となります。
この辺は、掘るといい土が出るんですね。昔からそういう土地柄で、建材屋さんがたくさんある。

ここにきて4年ですが、この西の森は、僕ら家族にとって日常の一部でした。
手入れのされていないヤブのような森でしたが、
ウグイスとホトトギスが鳴き、シカやイノシシをはじめとする獣の住処でした。
毎晩毎晩、カサカサと笹の音がし、何かしらの動物の気配がして。
大きなアカシアの木があって、花の付く時期はたくさんのハチが蜜をもとめ群がってくるんです。
大きなモクレンの木は春を告げてくれたし、
深夜、仕事の合間に外に出ると、ワサワサーと風にのって、何かを語りかけてくる・・・そんな体験を何度もしていました。鳥の鳴き声を聞きながら庭作業をするのがほんとに心地よい時間で。

皆が利用する公園でもないので、
ほんとうちの家族だけしかわからない超少数派のことかもしれませんが、共感して頂けたら嬉しいです。
都市部でも山間部でも、緑があって、それは単なる目の保養だけでなく、その存在と共に行きている人がいるということを理解して欲しい。
街路樹の伐採とか、道路整備のため簡単にすすめられてゆきますが、その樹木に日々助けられている人がいることが理解されてゆくといいなと思います。
これは切られる前のアカシア。
Naoyuki Sakuyama
私は庭を作る仕事をしています。庭を通じ、庭心を育むことで、逆にやさしい人や環境を育むことができるのでないかいう期待を込めて始めたブログです。 人に自然に寄り添うことの楽しみを伝えるために、僕は時間の許す限り、庭や自然を楽しむ時間を作ります。
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